土と脂 デイビット・モントゴメリー著

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この著者の書いた本に最初に出会ったのは、確か毎日新聞の書評欄に載っていた”土と文明”と言う本だった。そして、僕にとってここ数年で一番と思える”土と内臓”と言う奇妙な題名の本、そして、三冊めがこの”土と脂”だ。
どれもちょっと変な題名の本だけれど、この題名も読後に振り返れば妙に納得する。
最初の”土と文明”は有史以来、文明は発展しては土地が荒廃していって文明自体も衰退していったのであり、土は基盤ということを述べていた。2冊めの”土と内臓”は人間の腸は木の根を裏返したようになっていて、如何に腸が大切かその働き等を述べていた。

そして、3冊めのこの本は人間の吸収する栄養は、良い土から取ってこそミネラルやビタミンを豊富に摂取出来るという観点から良い土壌を作り、そのおかげで化学肥料と農薬を少なくして元気な農作物を作っている農家を紹介し、また、肉についても栄養豊富な草を食べた家畜の肉は配合飼料で育った肉とは違うと力説している。

要は、我々が食べることによって土の栄養が我々の肉体内部に運ばれてくる、だから土を作ろう。そうすれば、飼料代も農薬代も少なくできると著者は言う。
しかし、ここに行き着くまでに多分著者は膨大な論文を読破したのだろう、それが窺えるほどに研究者らしい丁寧な論理で内容の濃い労作に感じられた。

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