教養としてのギリシャ・ローマ 中村 聡一著

Pocket

副題が、「名門コロンビア大学で学んだリベラルアーツの真髄」だ。
この本、ちょっと怪しいなと思いながら本書を手に取った。と言うのも、僕の場合、題名に教養、副題に名門コロンビア大学もリベラルアーツも、ちと胡散臭い感じがする。

それで、この本の感想と言うとまあまあいいんじゃないのと言う感じ、なんだけどねぇ。
ただ、ギリシャ・ローマに関しては、僕の希望としては、ギリシャからローマへ引き継がれたもの全般を網羅的に説明して欲しかったし、僕が持っている断片的な知識を俯瞰的に補間してくれるのかなと期待していたのだけれど。

また、「名門コロンビア大学のリベラルアーツの真髄」と来るなら、コロンビア大学ならではのものとか、リベラルアーツと言うなら日本の大学の教養課程とはこんなに違うとか、何か日本人が持っているイメージを壊すような観点から切り込んで欲しかった。
なんとなく、焦点がぼやけているような感じと言うか、詰めが甘いと言うか、そんな気がしたんだよなぁ。

もちろん、ギリシャの話は面白いし、わかりやすさはそのとおりだし、本としては悪くはないとは思うんだけれど、帯にあるような本当の教養と言うのも大きく出たねと感じるし、題名や副題を見て期待したほどではないし、新し味もあまり感じられない。

最初にこの本の表紙を見たときに感じた、胡散臭さは半分当たっていたように思う。

 

Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。