この国のかたちを見つめ直す 加藤陽子著

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僕は、九州で生まれた。子供の頃、新聞は毎日新聞と朝日新聞と西日本新聞以外知らなかった。そして、小学校六年生の頃、近所に読売新聞の販売店が出来た。
最近知った事だけれど、戦前は発行部数で朝日新聞200万部、読売新聞20万部くらいだったらしい。
当然、生まれた時から我が家は毎日新聞であった。そして、未だに毎日新聞である。

加藤陽子さんの「時代の風」は、毎回楽しみにしていた。と言っても、月に1回なので見逃す事も多かった。「今週の本棚」も良く読んでいて、このブログにある本もそこで紹介されたものも結構あると思う。
そんなコラムや書評がまとめられた本が、この本である。
読む前からとても楽しみにしていた。

この本の内容をひとつひとつ紹介して感想を述べたところで、なんの意味もないと思うので、僕が感じる加藤陽子さんの魅力的な部分を書いてみよう。それは、絶妙なバランス感覚とそのバランスの中心軸がぶれない事だと思う。その中心軸は、過去の歴史の研究で培って来たものだろうが、そこから出てくる主張の言葉の強弱が絶妙で、いつも感心する。僕なんかなら怒鳴りつけたいところでも、ちょっとした配慮をみせたりする。ここら辺り、育ちがいいのか、それとも百戦錬磨の策士なのかはわからないけれど、そのおかげで読後感がすこぶるよろしい。

とにかく、加藤陽子さんが述べている事が、僕がいつも思っている事や日本社会や政府に感じている事に近いと言うだけの事かもしれない。まあ、こういうのをファンとか言うのかもしれないけれど、いつまでも元気に僕の前に現れて欲しいと思う論客のひとりである。

 

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