リニューアルした神奈川県自動車試験場に行って来た。そして、中型自動車免許をついにとった!

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僕は、5歳の頃ダンプカーのおもちゃをもっていたり、父が鉱山会社に勤めていた関係でたまにダンプカーに乗せて貰ったりした影響か、あの日通の黄色いトラックが県道を通ると飽きずにずっと眺めているような子だった。

その頃のダンプカーはボンネットがあって、僕より少し若い人でも信じられないだろうが、フロントガラスが可動式で上の部分に蝶番みたいなのがあって、下側の留め具を外すと前方に動いて固定され、風が入ってくるようになっていた。

何より、そのダンプカーの座席に座ったときの景色には圧倒された記憶がある。あんな高いところに座って、尚且つ、それが動いているなんて非日常そのものだった。

それから、だんだんと高度経済成長が進んでいくにつれ、僕の周りでもトラックやダンプカーは砂ぼこりを巻き上げ黒い排気ガスを撒き散らして走り去って行く、あまり歓迎されないものになっていった。

しかし、中学生になって深夜放送のパックインミュージックや走れ歌謡曲を聞くようになると深夜の真っ暗な国道を疾走する長距離トラックに何故かロマンを感じるようになっていた。
でも、まあこんなことは男の子なら普通にあることだろうし、僕の場合もちょっと不良な高校生になった頃には忘れてしまって、思春期の苦しい波にもまれてその日暮らしを続けていた。

それから、大学生になり社会に出て行って家族ができて還暦も過ぎてしまった。その間、実家に帰省するときや家族旅行、クルマ通勤の道すがらパーキングエリアや港のコンテナターミナルの側を通る度に見るトレーラーや長距離トラックが、僕の興味を引き付けた。
三つ子の魂百まで、なのか?

そこで、リタイア後にはトラックのドライバーなんていいなぁと思い始めて、知り合いのトラックドライバーにどんなものかと聞いてみた。
「ムリ、ムリ」彼の第一声がこれだった。

彼の話によると、僕の歳では定期便のような決まった場所を行ったり来たりする仕事は採用されないだろうし、かと言って中小の運送会社に採用されたとしても、バラ積みと言っていろんな荷物を積んだりするときは、積み降ろしをドライバーひとりで全部やったりする事もあり、また、途中で一部の積み荷を降ろしたりしたときには、荷崩れしないように積み方を変えたり、中にはひとつのダンボールで数十キロの荷物もあったりするし、あんたのような長年デスクワークをやって来たような人間には体力的に絶対無理と断言されてしまった。

そう言われればそうだよなぁ。今でも膝や肘が痛くなったり、たまに腰も痛くなったりとかあるし。
よく、交通事故とかのニュースで68歳のトラックドライバーがなんとかかんとかとか出ているけれど、彼らは長年この仕事を続けてきた人たちで運転の技量も体力も長年の経験で鍛えられたプロフェッショナルなんだよねぇ。そこにこんな年寄りの新参者が入っていくなんて、あぶないし失礼極まりない事だと思えてきた。

でも、今更デスクワークと言うのもなんだし、何かクルマの運転の仕事はないものかと思っていたら・・・・、あった!
それは、人を送迎する仕事なんだけど人ならだいたい自分で乗り降りしてくれるから積み降ろしもないし、コースがだいたい決まっているしで60歳過ぎの人も働いているらしく採用してもらった。
おお、ラッキー!

但し、最初は普通免許のクルマで仕事を始めていいけれど早急に中型免許をとってそこにあるクルマをすべて運転できるようになって下さいとの事。
いやぁ、いいですねぇ。中型免許って29人乗りマイクロバスが運転できる。
久しぶりに燃えてきた。

と言うことで、自動車教習所に行って5~6時間程の教習を受けてその後審査を通ればいいんだけれど、この課題が思いのほか難しそうで最初ビビった。
こんなトラックであんな狭いS字通るの? 30cmに幅寄せ? 長いトラックの後端をポールに50cm以内に近づける? おまけに20数年ぶりのマニュアル車、40数年ぶりの教習所。短い教習時間。

いやぁ、審査当日は思いのほか緊張したが、なんとか合格を頂いて限定解除の申請に二俣川に行ってきた。中型限定解除のお話は、また後日するとして今日はリニューアル直後の神奈川県警察運転免許センターが綺麗になっていたので、その話を書こうと思う。

中型限定解除の申請は、午前8時30分~9時と午後1時~1時30分の2回と言う事で、午前8時30分までに着こうとウチを出たのだけれど、心配した朝のラッシュもたいした事はなく、順調に二俣川の駅に着いた。

二俣川駅の北口を出て人の流れについて行くと道路を渡る橋の上に出た。そのまま、流れに任せて商店街を抜ける頃には、流れの人々の大半が女子高生だと言うことに気づいた。朝から女子高の正門前で途方に暮れているジジイなんてちょっとまずいよなぁ。
そこで、スマホを取り出してGoogleで確認するとやっぱりそのままでいいようだ。

15分も歩いた頃、T字路に突き当たり遠くに試験場らしき建物が見えて来た。ああ、これこれと思って道路を渡るとこれが大失敗だった。こちらは、古いほうで、新しいほうは道路を渡らないで良かったのだ。

おまけに新しい免許センターの正面には横断歩道がなくて、新センターの前を通り過ぎてずっと向こうまで行った後、引き返さなくてはいけない。まさか、新装開店で職員が目の前にたくさんいる状況の警察関連の施設の真ん前で横断歩道じゃない所を渡る訳にはいかないよね。

僕もこの国の人間を60年以上やってきているから、この国の権力者達がメンツを潰されたときの反応は何度も見て来た。ここは、おとなしくいい子になるときだよね。
まあ、たいした距離じゃないけれどこう言うのって、朝からどっと疲れる。


これが遠回りして駅と逆方向の横断歩道を渡った所から見た新免許センタ。


ついでにこれが古いほう。実地試験場はそのまま使っているみたい。

ついでのついでで、これよく見ると”わ”ナンバーだ、驚いた。
神奈川県警のそれもれっきとした試験車両がまさかのレンタカーだなんて、ホントかいな? それともレンタカー以外でも”わ”ナンバーがあるんだろうか?
今度、警察関係の知り合いにでも聞いてみようと思う。


正面玄関入ったところを内側から撮った。


逆に正面玄関入った所から撮ったもの。ちなみに正面玄関は2階になるらしい。だから、中型限定解除申請は、右のエスカレータを上がった3階ですることになる。


正面玄関を入った所から左前方を見るとこんな感じ。


エスカレータの向こうはこんな感じ。


もっとズームするとこんな感じ。


2階の真ん中は吹き抜けになっているので、3回のエスカレータ脇から見下ろすとこんな感じ。


エスカレータで3階に上がって右方向に証紙売り場がある。


証紙売り場の横に記帳台がある。


エスカレータ上がったフロアの左側、これが申請書類の受付。


中型限定解除の場合、受け付けて貰ったらその窓口の横をすり抜けて裏の椅子に座って待つように言われた。正面に見えるドアから出て来るのだけれど、これって、お役所にしてはちょっと面白い。

9時受付終了でそれから20~30分くらい待たされた後、女性職員から名前を呼ばれて免許証を渡された。裏面にはしっかりと中型限定解除の印が押されている。おお、やっとこさ中型保持者になれたんだ。

それはいいけど、あの深視力検査ってあるんじゃないの? どうなってんの?
思わず女性職員に訊いてみたらあっさりこれで終了ですと。
なあんだ、そうしたら待っている間に僕が廊下の窓から遠くの山々を見て深視力検査に備えていたのはなんだったのか? いやぁ、損した気分。

でも、本音を言うと深視力検査ってあんまり得意じゃないんだよね。真ん中の棒が前後に動いて両端の棒と横に並んだらボタンを押すなんて、いつか失敗しそうで仕方がない。まあ、何はともあれ無事ハンコを貰ったんだからなにより、なにより。めでたし、めでたし。

これが、神奈川県警のHPにあった”新しい運転免許センターのご案内”、なるべく1階にはご縁がないようにしよう。

1階・・・ 行政処分関係フロア
交通反則通告センター
(横浜市保土ヶ谷区から移転)
放置違反金センター
(横浜市神奈川区から移転)
2階・・・ 更新等関係フロア
売店・飲食喫茶
3階・・・ 試験関係フロア
4階・・・ 職員専用フロア
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