ブランデーケーキから始まってレーズンケーキ、フルーツケーキと所謂パウンドケーキを最近作っている。
と書いた後に恐縮なんだけれど、ここでひとつ疑問が湧いて来た。
と言うのは、ネットのレシピを眺めているとパウンドケーキと言うのは何も入っていないケーキで、何か入っているケーキはそれぞれレーズンケーキとかフルーツケーキとか呼ぶのが正しいのではないのかと。
それなら、そもそもパウンドケーキとはなんぞやと言う疑問が湧いて来た。あの長方形の型で焼いたケーキはすべてパウンドケーキと思っていたが、それは正しいのか?
それで、つらつらとネットを眺めていたらこんなページを見つけた。
パウンド・ケーキのなぞ イギリス人はパウンド・ケーキを知らない?
世の中にはいろんな事を疑問に思って調べてくれる人がいるので助かると言うかおもしろいし、ここまでちゃんと調べてくれているとちょっとした大新聞のコラム記事より素晴らしい。
それで、この著者によると現在イギリスではパウンドケーキと言う言葉は死語になっていて、ティブレッドとかローフとか言われているらしい。
日本にパウンドケーキが入って来た頃は、イギリスでもパウンドケーキと呼ばれていて、そのうち他の呼び名に変わったが、日本では入って来た時のままその呼び名が定着し、イギリスの変化が伝わらなかったのではないかと言う事だ。
だから、現在までの大使公邸シェフなどの日本人スタッフはパウンドケーキと言う言葉を使い、英国人達は使わないらしい。興味深いお話である。
そして、現在の大使公邸シェフはドライフルーツを入れたものもパウンドケーキと呼ぶらしい。
よ~くわかりました。
ところで、本筋のパウンドケーキ研究の実践編だが、パウンドケーキのパウンドとは重さの単位であり、卵、小麦粉、バター、砂糖の重さがそれぞれ1パウンドであると言うところから来ているのでレシピは明白であると思われるのだが、実際ネットで検索してみると、卵の分量が若干違う。
だいたい、他の材料と比較して80~100%くらいになっている。
ということで、ドライフルーツを入れたパウンドケーキの卵の分量を3パターン(85%、100%、110%)変化させて実践してみる事にした。
その結果が下の写真である。
85%
100%
110%
こんな感じである。
写真ではあまり変化はわからない。実際、食べてみてもたいしてわからない。ただ、110%は規定時間焼いても若干焼けていないような(竹串チェック)感じだったので他より4分程長く焼いたら焼き過ぎたようだった。
結局、それほどの違いは無いようだったのだが、ネット検索で出て来たレシピの中では、85%くらいが多かったので我が家のスタンダードとしては、85%を採用しようと思う。
しかし、この85%というのも何かドライフルーツとかが入っているときが多いので、その兼ね合いで少し少な目になっているのかもしれない。だから、素のパウンドケーキの場合は100%が基本なのかもしれない。
ここ2ヶ月ほどで10本くらいのパウンドケーキを焼いたけど、みんなおいしく食べられたのでいいかなと言う事でパウンドケーキ研究は一段落としよう。
追記:レーズンの乾燥状態のとラム酒漬けの状態の重量比較を行ったので、記しておく。
(10粒)
乾燥レーズン=5.1g
ラムレーズン=8.7g
よって、1:1.7くらいか。