サピエンス全史は、面白かった。
随分前になるけど、息子が「この前、読んでたサピエンス全史って本、本屋さんに平積みしていたよ。」なんて言ってたから結構読んだ人も多いに違いない。
この本は、そのサピエンス全史の著者ユヴァル・ノア・ハラリが書いたものだ。
ホモ・デウスという題名にこの本の主題が込められている。すなわち、生化学や情報科学の発展によってサピエンスがデウスになるかもしれないと言うことなんだけれども、著者はそれをいろいろな角度から詳細に積み上げて行く。
その過程が面白い。
進化の過程や資本主義と社会主義、意識と無意識、宗教と科学・・・
いろいろな観点から現代の我々人間が信じている価値観や固定観念に問いかけて来る。
僕自身、日頃から漠然と感じたり思っていたりしていてもなかなか形にできていない事を論理的な形にしてくれて、目の前に提示してくれる。だから、平易な文章もあってあっさりと上下巻読めてしまった。
サピエンス全史と同じ手法なんだけれども、次々と出て来る著者の主張の質的、量的パワーに押されたからとも言えるかもしれない。
日本人が書いた本にはなかなか見られない心地良さだ。
僕がこの本を読み終わって感じたことは、結局、著者はこの本によって我々に”テクノロジーとサピエンスの未来”と言うものを考えるきっかけを与えてくれたのかなと言うこと。
そして、現在僕たちが持っている価値観や固定観念を疑ってみるきっかけもね。