栄光のバックホーム 中井由梨子著

2009年8月、僕は横浜スタジアムの1塁側内野スタンドにいた。そこでは、全日本少年軟式野球大会の試合が行われており、鹿児島から来た東市来中の攻撃中だった。
隣の人が打席の選手を目で追いながら「あの子、二年生らしいよ」と言った。僕は、「ほう、2年で4番かぁ」と言ったのを憶えている。
本当は3番だったか、いや、5番だったかもしれない。
とにかく、中学生は成長が早く学年毎の体格差が大きいので下級生でクリーンナップを打つのは少ないのである。
その二年生選手が、横田慎太郎君だったのである。
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