1964年の東京オリンピック 石井正巳編

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副題が、”「世紀の祭典」はいかに書かれ、語られたか”

この本は、僕の大好きなNHKラジオ番組すっぴんの”源ちゃんのゲンダイ国語”コーナーで紹介されたのを聞いて、さっそく図書館から借りて読んだものだ。
断っておくが、僕が大好きなのは源ちゃんではなく、アンカーの藤井綾子さんだ。何がいいって、NHKアナウンサーのくせに時々タメグチになるところやいかにも楽しそうな笑いかたの素の感じがとてもいい。

僕の中では、日本一だなぁ。と思っていたが、聴き始めて半年程たったとき「そうだ、この人どんな顔なんだろう?」と思ってネットで調べてみたら、なんと知ってる顔じゃないか。確か、テレビで見た事あるよ、な~んだこの人かとなった。
しかし、テレビとラジオってこうも印象が違うのかねぇ。っていうよりテレビは余り印象がないってことだね。余り真剣に見ていないんだろう。

さてさて、この本のお話に戻るとしよう。
時は1964年、そうあの東京オリンピックのあった年、日本中が期待した一大イベントだった。僕も東洋の魔女もテレビで見たし、三宅の重量挙げも憶えている。その東京オリンピックの前後で新聞や雑誌に寄稿したそうそうたる著名人の寄稿の数々を集めた本だ。今、並べられると驚く程有名な人ばかりだ。

三島由紀夫、石川達三、大江健三郎、松本清張、小田実、曽野綾子等々、星新一や岡本太郎までいる。まだまだいる。
今だったら有り得ないかもしれないけれど、当時は新聞の権威もマスコミとしての勢力もあったし、作家の先生方も世の中に対するインパクトが今よりずっとあったのかもしれない。
そして、その先生方を総動員するほどの大イベントだったということだろう、東京オリンピックが。

こういう類の本だから、ここで内容がどうのこうの言っても始まらないと思うが、各先生方の文章も内容もやはりそれぞれの特徴があっておもしろい。
特に印象に残った文はこれだった。
”東京オリンピックは、やってみて良かったと思う。ただし、これを二度やるのは、バカだ。”

 

 

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